あなたは突然の訃報に際し、香典をどうすれば良いのか、家族葬の場合のマナーは? といった疑問や不安を抱えているのではないでしょうか。
義理のご両親の逝去は、ただでさえ心労の多い出来事ですよね。
ましてや、香典や葬儀のマナーは地域や家庭によって異なることも多く、戸惑うのは当然です。
この記事では、旦那様の親御さんが亡くなられた際の香典に関する疑問を中心に、家族葬における香典のマナーや、知っておくべきことを徹底的に解説します。
この記事を読み終える頃には、あなたはきっと、「これで大丈夫!」と自信を持って行動できるようになっているはずです。
ぜひ最後までお読みください。
旦那の親が亡くなった時、香典は必要? 家族葬での対応
旦那様の親御さんが亡くなられた際、香典をどうするかは多くの方が悩むポイントですよね。
特に「家族葬」という形式の場合、その対応は少し異なります。
香典は基本的に不要な場合が多い
まず大前提として、旦那様の親御さんが亡くなられた場合、喪主が旦那様、またはその兄弟姉妹であるならば、基本的には香典は不要とされています。
これは、夫婦は「家計を共にする」という考え方があり、香典を出すことは「家の中からお金を出す」ことと同じになるからです。
たとえ別財布であっても、社会的な慣習としては同じとみなされます。

家族葬の場合の香典辞退について
最近増えている「家族葬」は、故人様とごく親しい身内だけで執り行われる葬儀形式です。
この場合、香典を辞退されるケースが非常に多いです。
香典を受け取ると、そのお返し(香典返し)が必要になり、喪主側の負担が増えるため、辞退する旨を明確にされることがほとんどです。
香典を渡すべきケース・渡さないべきケースを徹底解説
では、具体的にどのような場合に香典を渡すべきで、どのような場合に渡さないべきなのでしょうか?
いくつか具体的なケースを挙げて解説します。
【渡さないケース1】喪主が配偶者、またはその兄弟の場合
先述の通り、旦那様が喪主を務める場合、または旦那様の兄弟姉妹が喪主を務める場合、あなたは喪主の身内ということになります。
この場合、原則として香典は不要です。
【渡さないケース2】香典辞退の意向が明確な場合
家族葬に限らず、「香典はご辞退申し上げます」などと明確に伝えられている場合は、その意向に従いましょう。
後々の香典返しなどの手間を考慮してのことですので、無理に渡すのはかえって迷惑になる可能性があります。
【渡すケース1】喪主が旦那様の兄弟姉妹以外の場合
例えば、旦那様の親御さんの葬儀ではあるものの、喪主が旦那様の叔父様・叔母様など、直系の親族ではない場合は、香典を渡すのが一般的です。
この場合、あなたは喪主から見ると「故人の甥の配偶者」などにあたるため、香典を包むのがマナーとされます。
【渡すケース2】遠縁の親戚や、故人との関係性が薄い場合
「旦那の親」という範囲は広いですが、あまりにも遠縁の親戚で、普段から交流がほとんどない場合は、香典を包むことを検討しても良いでしょう。
ただし、これも喪主が香典を辞退している場合は不要です。
香典の金額相場と選び方:家族葬でも気をつけたいこと
もし香典を渡すことになった場合、気になるのがその金額ではないでしょうか。
家族葬だからといって特別な相場があるわけではありませんが、親族としての一般的な相場を知っておくことが大切です。
親族の場合の香典相場
一般的に、親族が故人に香典を包む場合、5万円〜10万円程度が目安とされています。
- 故人が両親の場合:5万円〜10万円
- 故人が祖父母の場合:1万円〜5万円
- 故人が兄弟姉妹の場合:3万円〜5万円
これはあくまで目安であり、地域や家庭の慣習、ご自身の経済状況によって判断してください。
香典袋の選び方と表書き
香典袋は、宗派によって選び方が異なります。
故人の宗派がわからない場合は、「御霊前(ごれいぜん)」と書かれた香典袋を選ぶのが無難です。
これは、仏教、神道、キリスト教など、多くの宗派に対応できるためです。
- 仏式: 御霊前、御仏前(四十九日以降)
- 神式: 御玉串料(おたまぐしりょう)、御榊料(おさかきりょう)
- キリスト教: お花料、御ミサ料(カトリック)
表書きには、水引の下にフルネームを記します。
連名にする場合は、夫の名前を中央に書き、その左隣に妻の名前を記すのが一般的です。

香典袋のセットを購入すると、薄墨の筆ペンが付属しているものもありますので、事前に準備しておくのも良いでしょう。
香典以外でできること:心遣いの伝え方
香典を辞退されたり、香典が不要なケースでも、「何かしたい」という気持ちはありますよね。
そんな時に、香典以外でできる心遣いの方法をご紹介します。
供物や供花を送る
香典を辞退されていても、供物(くもつ)や供花(くか)は受け付けてもらえる場合があります。
供物は、故人が好きだったお菓子や果物、線香などが一般的です。
供花は、葬儀社や生花店を通じて手配できます。
ただし、事前に喪主やご親族に「供物や供花をお送りしてもよろしいでしょうか?」と確認するのがマナーです。
会場の都合などで受け入れが難しい場合もあります。

供花や弔電の手配ができるオンラインショップもありますので、活用を検討してみてください。
弔電を送る
遠方で駆けつけられない場合や、家族葬で参列を辞退された場合でも、弔電(ちょうでん)を送ることで弔意を伝えることができます。
弔電は、NTTなど様々なサービスで送ることが可能です。
故人との関係性や、喪主へのメッセージを簡潔にまとめて送りましょう。
お手伝いを申し出る
葬儀の準備や後片付け、あるいは通夜ぶるまいや精進落としの準備など、何かお手伝いできることがないか、喪主やご親族に申し出るのも良いでしょう。
「何かあったら言ってね」と漠然と伝えるのではなく、「お茶出ししましょうか?」「お食事の準備、手伝いましょうか?」など、具体的に提案すると相手も頼みやすいです。
特に、家族葬の場合、人手が限られていることも多いため、大変喜ばれる心遣いとなります。
故人や喪主へのメッセージ:言葉で伝えるお悔やみの気持ち
香典や形のあるものだけでなく、言葉で気持ちを伝えることも非常に大切です。
ここでは、故人への感謝や喪主への心遣いを伝える際のポイントをご紹介します。
お悔やみの言葉の伝え方
直接お悔やみの言葉を伝える際は、簡潔に、心から故人を偲ぶ気持ちを伝えましょう。
- 「この度は、心よりお悔やみ申し上げます。」
- 「突然のことで、大変驚いております。」
- 「〇〇様(故人)には生前大変お世話になりました。心よりご冥福をお祈りいたします。」
長々と話す必要はありません。
また、「頑張ってください」といった励ましの言葉は、相手を追い詰める可能性があるため避けましょう。
「お力落としのないように」「どうかご無理なさらないでください」など、相手の体調や心を気遣う言葉を選ぶのが適切です。
手紙やメッセージを送る際の注意点
弔電や手紙でメッセージを送る場合も、上記のお悔やみの言葉と同様に、忌み言葉や重ね言葉に注意が必要です。
また、故人の死因を尋ねるような内容や、遺族のプライベートに踏み込むような内容は避け、故人を偲び、遺族を気遣う内容に徹しましょう。
Q&A:旦那の親の葬儀でよくある疑問を解決!
ここまで、旦那様の親御さんが亡くなられた際の香典や家族葬でのマナーについて解説してきました。
最後に、よくある疑問をQ&A形式で解決していきましょう。
Q1: 家族葬でも弔問に行って良いですか?
A1: 原則として、家族葬で参列を辞退している場合は、弔問に伺うのは控えましょう。
事前に喪主から「弔問をご遠慮ください」と伝えられている場合は、故人を偲ぶ気持ちは心に留め、後日改めて弔意を伝える機会を待つのがマナーです。
もし、どうしても弔問したい場合は、事前に喪主の意向を必ず確認してください。
Q2: 香典返しは受け取るべきですか?
A2: 香典を渡した場合、香典返しは基本的に受け取って問題ありません。
香典返しは、喪主からの感謝の気持ちですので、辞退するとかえって相手に気を使わせてしまうことがあります。
ただし、香典返しを辞退したい旨を事前に伝えていた場合は、受け取らないのが自然です。
Q3: 服装は喪服でなくても大丈夫ですか?
A3: 家族葬であっても、基本的には喪服を着用するのがマナーです。
通夜や葬儀に参列する場合は、準喪服(ブラックスーツ、ブラックフォーマル)を着用しましょう。
「平服でお越しください」と案内があった場合でも、地味な色の服装(黒、紺、グレーなど)を選び、光沢のある素材や華美な装飾は避けるようにしてください。
まとめ:心遣いが一番大切です
旦那様の親御さんが亡くなられた時、香典をどうするか、家族葬でのマナーはどうすれば良いのか、多くの疑問があったことと思います。
この記事では、以下の5つのポイントを中心に解説しました。
- 香典は喪主が身内の場合、基本不要
- 家族葬では香典辞退が多いため、無理に渡さない
- 香典を渡す場合の相場と、香典袋の選び方
- 香典以外でできる心遣い(供物・供花、弔電、お手伝い)
- 故人や喪主へのメッセージの伝え方とよくある疑問
最も大切なのは、故人への弔意と、喪主やご遺族への心遣いです。
形式にとらわれすぎず、相手の気持ちを尊重した行動を心がけましょう。
今回の内容が、あなたの不安を少しでも解消し、適切な対応をするための一助となれば幸いです。
心穏やかに故人を偲ぶ時間が持てるよう、心よりお祈り申し上げます。
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