葬式は何日後に行う?日程の決め方から流れまでを徹底解説

葬式は何日後に行う?日程の決め方から流れまでを徹底解説 葬式
葬式の知恵袋・イメージ

突然の訃報に接し、深い悲しみの中、何から手をつけていいか分からず、途方に暮れていらっしゃることでしょう。「お葬式は、いつ行うのが一般的なのだろう?」という疑問は、多くの方が最初に抱く不安の一つです。

大切な方とのお別れの時間を、心穏やかに、そして滞りなく進めるために、まずはお葬式の日程について知っておくことが大切です。

この記事では、お葬式をいつ行うべきかという疑問に明確にお答えし、日程の決め方、法律のルール、そして逝去から葬儀当日までの具体的な流れまでを、専門的な知見と経験を交えながら、一つひとつ丁寧に解説していきます。この記事を読み終える頃には、お葬式までの段取りが明確になり、少しでも心の負担が軽くなっているはずです。どうぞ、ご安心ください。

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結論から解説!お葬式は亡くなった日の翌日か翌々日が多い

まず、読者の皆様が一番知りたい結論からお伝えします。お葬式(告別式)は、故人が亡くなった日の翌々日(3日後)に行われるのが最も一般的です。そして、その前日(亡くなった2日後)にお通夜を執り行います。

もちろん、これはあくまで一般的なケースであり、様々な事情によって日程は変動します。なぜこの日程が基本となるのか、その理由と具体的なモデルケースを見ていきましょう。

大谷
大谷
僕の祖父の時も、亡くなった2日後にお通夜、3日後にお葬式という流れでした。これが一番スムーズな日程感かもしれませんね。

一般的なお通夜・告別式の日程モデル

具体的なイメージが湧きやすいように、一般的な日程のモデルケースを表にまとめました。

経過日 曜日(例) 行うこと 解説
1日目(逝去当日) 月曜日 ご逝去・ご安置 医師から死亡診断書を受け取り、ご遺体を自宅や安置施設へ搬送します。葬儀社との打ち合わせもこの日に行うことが多いです。
2日目 火曜日 お通夜 夕方から夜にかけて、親族や親しい友人が集まり、故人と最後の夜を過ごします。
3日目 水曜日 葬儀・告別式・火葬 日中に葬儀・告別式を行い、その後、出棺して火葬場へ向かいます。

なぜ2〜3日後に行うことが多いのか?その理由

この「2〜3日後」という日程には、いくつかの理由が関係しています。

  • 法律の定め:後述しますが、法律で「死後24時間を経過しないと火葬してはならない」と定められています。
  • 準備の時間:葬儀社の手配、火葬場の予約、宗教者への依頼、親族への連絡など、お葬式には様々な準備が必要です。これらを滞りなく進めるために、ある程度の時間が必要となります。
  • お別れの時間:故人とのお別れを惜しみ、心を整理するための時間として、この期間が設けられるという意味合いもあります。

慌ただしい中でも、故人を偲び、きちんとお見送りするための、理にかなった日数と言えるでしょう。

葬儀までの日数を決める上で重要な3つのポイント

お葬式の日程は、遺族の希望だけで決められるわけではありません。いくつかの重要な要素を考慮しながら、葬儀社と相談して最終決定します。特に重要なポイントは以下の3つです。

【法律の壁】死後24時間は火葬できない

まず、絶対に守らなければならない法律のルールがあります。それは「墓地、埋葬等に関する法律」により、死後24時間を経過した後でなければ火葬を行ってはならないと定められていることです。

これは、万が一にも仮死状態からの蘇生の可能性を考慮したものであり、人命尊重の観点から設けられた非常に重要な決まりです。したがって、どんなに急いでも、亡くなった当日に火葬することはできません。

【最優先事項】火葬場の空き状況を確認する

お葬式の日程を決める上で、最も影響が大きいのが火葬場の予約状況です。

特に人口が集中する都市部では、火葬場が混み合っており、希望の日時に予約が取れないケースが少なくありません。年末年始や友引の翌日などは特に混雑し、数日間待たなければならないこともあります。

そのため、葬儀社はまず最初に火葬場の空き状況を確認し、そこから逆算してお通夜や告別式の日程を組み立てていきます。これが日程決定の要となります。

大谷
大谷
僕の知人は、都心だったため火葬場が5日後まで空いておらず、葬儀が少し先延ばしになったと話していました。

宗教者(お坊さんなど)の都合を伺う

仏式のお葬式を行う場合、お経をあげていただく僧侶(お坊さん)の都合も非常に重要です。菩提寺(先祖代々のお墓があるお寺)がある場合は、まずそのお寺に連絡を取り、僧侶の都合を確認する必要があります。

菩提寺がない場合でも、葬儀社が紹介してくれる僧侶のスケジュールを押さえる必要があります。僧侶の都合がつかない場合も、日程を調整する必要が出てきます。

親族や参列者の都合も考慮する

遠方に住んでいる親族がいる場合、移動時間を考慮して日程を調整することもあります。どうしても駆けつけてほしい主要な親族の都合は、可能な範囲で配慮したいものですよね。

ただし、すべての方の都合に合わせることは難しいため、基本的には火葬場と宗教者の都合を優先し、決定した日程を速やかに関係者に連絡するのが一般的です。

「友引」に葬儀は避けるべき?六曜との関係性を解説

「友引にお葬式をすると、友を冥土に引き寄せてしまう」という話を聞いたことはありませんか?これは、暦の上での吉凶を表す「六曜」の一つである「友引」の迷信から来ています。この点も、日程を決める上で気になるポイントですよね。

「友を引く」という迷信から避けられる傾向

本来、六曜と仏教には何の関係もありません。しかし、「友引」の字面から「友を引く」という迷信が広まり、現在でもこの日にお葬式(告別式)を行うことを避ける風習が根強く残っています。

この風習に合わせて、友引の日を休業日にしている火葬場が多いのも事実です。そのため、結果的に友引には葬儀・火葬ができない地域が多くなっています。

友引でもお通夜は行える?

「友を引く」のは告別式(葬儀)の日という考え方が一般的なため、友引の日にお通夜を行うことは問題ないとされています。例えば、友引の日にお通夜を行い、翌日に葬儀・告別式を行うという日程はよくあります。

地域の風習や家族の意向を尊重することが大切

最近では、六曜を気にしないという考え方も増えており、友引でも営業している火葬場も一部存在します。最終的には、地域の風習や、ご家族・ご親族の意向を尊重して判断することが最も大切です。

大谷
大谷
親族の中に六曜を気にする方がいるかもしれません。事前に意向を確認しておくと、後のトラブルを防げるので安心ですよ。

葬儀までの日数が延びるケースとその注意点

ここまで解説してきたように、様々な理由で葬儀までの日数が一般的な「3日後」よりも延びてしまうことがあります。もし日数が延びた場合、どのような点に注意すればよいのでしょうか。

火葬場が混雑している場合(特に都市部や年末年始)

先述の通り、火葬場の混雑が最も多い理由です。特に年末年始は火葬場が休業するため、休み明けは予約が殺到し、1週間以上待つことも珍しくありません。このような場合は、待つ以外の選択肢がないのが現状です。

遠方の親族が到着するのを待つ場合

海外や遠隔地に住む近親者が帰国・来日するのを待つために、意図的に日程を遅らせるケースもあります。故人との最後のお別れを誰としたいか、家族でよく話し合って決めましょう。

故人や遺族の希望で「お別れの儀」をゆっくり行いたい場合

最近では、慌ただしくお葬式を行うのではなく、故人を偲ぶ時間をゆっくりと持ちたいという理由から、数日間をかけて「お別れの儀」を行う家族も増えています。例えば、故人が好きだった音楽を流しながら、思い出を語り合う時間を設けるなどです。

日数が延びた場合の遺体安置方法と費用

葬儀までの日数が増える場合に最も気になるのが、ご遺体の安置方法と、それに伴う費用ではないでしょうか。ご遺体の状態を美しく保つためには、適切な処置が必要です。

自宅安置の場合

自宅にご遺体を安置する場合、ご遺体の腐敗を防ぐためにドライアイスによる保冷が不可欠です。葬儀までの日数が延びれば、その分ドライアイスの追加が必要になり、1日あたり1万円前後の追加費用がかかるのが一般的です。

斎場・葬儀社の安置施設を利用する場合

自宅での安置が難しい場合や、より万全を期したい場合は、葬儀社が所有する専用の安置施設を利用します。これらの施設は、温度管理が徹底された保冷設備が整っているため、ご遺体を長期間、衛生的に安置することが可能です。施設利用料は1日あたり1〜3万円程度が相場ですが、ドライアイスの追加費用がかからない場合もあります。葬儀社に詳細を確認しましょう。

逝去から葬儀当日までの具体的な流れ【完全ガイド】

最後に、お葬式の日程が決まるまでのプロセスを含め、ご逝去から葬儀当日までの全体の流れを時系列でご紹介します。この流れを把握しておくだけで、いざという時に落ち着いて行動できます。

① ご逝去・医師による死亡診断書の受け取り

病院で亡くなられた場合は、担当医から「死亡診断書」が発行されます。自宅で亡くなられた場合は、かかりつけ医に連絡し、死亡を確認してもらった上で発行してもらいます。この死亡診断書がないと、後の手続きが一切進められないため、必ず受け取ってください。

② ご遺体の搬送・安置

病院は長時間ご遺体を安置しておく場所ではありません。速やかに葬儀社に連絡し、寝台車でご遺体を自宅や安置施設へ搬送してもらう必要があります。この時点で、どの葬儀社に依頼するか決めておくとスムーズです。

③ 葬儀社との打ち合わせ・日程決定

ご遺体を安置した後、葬儀社の担当者と具体的な打ち合わせを行います。この場で、火葬場の空き状況や宗教者の都合などを確認しながら、お通夜と葬儀・告別式の日程を正式に決定します。同時に、葬儀の形式や規模、費用などについても話し合います。

④ 関係者への連絡(訃報)

お葬式の日程が確定したら、親族、友人、会社関係者などへ訃報の連絡をします。連絡する範囲や方法は、事前に家族で相談しておきましょう。

⑤ お通夜

一般的に葬儀・告別式の前日の夜に行われます。遺族や親しい人々が集まり、故人を偲びながら最後の夜を過ごします。

⑥ 葬儀・告別式

故人の冥福を祈り、社会的なお別れをする儀式です。宗教的な儀礼である「葬儀」と、一般会葬者がお別れをする「告別式」を合わせて行うのが一般的です。

⑦ 出棺・火葬

告別式が終わると、棺に花などを手向ける「お花入れの儀」を行い、出棺となります。その後、火葬場へ移動し、故人との最後のお別れを経て、火葬に付されます。

まとめ

今回は、「お葬式は何日後に行うのか」という疑問について、詳しく解説してきました。最後に、この記事の重要なポイントを振り返りましょう。

  • お葬式は、亡くなった日の翌々日(3日後)に行うのが一般的。
  • 日程決定には、①法律(24時間ルール)、②火葬場の空き、③宗教者の都合が大きく影響する。
  • 友引の日は、風習により葬儀を避け、火葬場が休業していることが多い。
  • 火葬場の混雑などで日程が延びる場合は、ご遺体の安置方法(ドライアイスや安置施設)と追加費用を確認することが重要。
  • 逝去から葬儀までの流れを把握しておくことで、落ち着いて対応できる。

突然のことで、心身ともにお辛い状況かと思います。しかし、日程や流れを事前に知っておくことで、少しでも不安は和らぎます。分からないことや不安なことは、一人で抱え込まず、信頼できる葬儀社に相談してみてください。きっとあなたの力になってくれるはずです。

大切な方との最後のお別れの時間を、悔いなく、心穏やかに過ごされることを心から願っております。

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【参考資料】

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【この記事を書いた人】
大谷

「葬式の知恵袋」運営者の大谷です。

私自身の経験から、葬儀に関する不安や疑問を抱える方々の力になりたいと願い、このサイトを立ち上げました。

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※記事の執筆には一部AIを利用しております。AIの回答には間違いが含まれている場合があり、必ずしも正しいとは限りません。重要な情報は確認するようにしてください。誤情報による記事の修正依頼はお問い合わせページよりお願いします。
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