今さら聞けない!お通夜とお葬式の違いとは?両方参列すべき?

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葬式の知恵袋・イメージ

突然の訃報を受け、「お通夜とお葬式、どう違うんだろう?」「どちらに参列すればいいの?」と、戸惑いや不安を感じていませんか?

故人を偲ぶ大切な儀式だからこそ、マナー違反は避けたいものですよね。しかし、いざという時にその違いを正確に説明できる人は意外と少ないものです。

この記事では、お通夜とお葬式の根本的な違いから、多くの人が悩む参列の判断基準、服装や香典のマナー、当日の流れに至るまで、あらゆる疑問を徹底的に解説します。

この記事を最後まで読めば、あなたの不安は解消され、自信を持って故人とのお別れの場に臨めるようになるはずです。ぜひ、心の準備の参考にしてください。

大谷
大谷
僕も初めて友人の訃報に接した時、何が何だか分からず慌ててスマホで調べた経験があります。まずは基本的な違いを知るだけでも、心に余裕ができますよ。
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そもそも何が違う?お通夜とお葬式・告別式の基本的な意味

まず、お通夜とお葬式の最も大きな違いは、その「目的」にあります。それぞれの儀式が持つ本来の意味を知ることで、なぜマナーや流れが違うのかが理解しやすくなります。

お通夜とは?故人との最後の夜を過ごす時間

お通夜は、その名の通り夜通し故人に寄り添い、邪霊などから守りながら最後の夜を過ごす儀式です。家族や特に親しい人々が集まり、静かに故人を偲ぶ、プライベートな意味合いが強いものでした。

本来の意味と現代の変化

昔は、医療が発達していなかったため、本当に亡くなっているかを確認する「もがり」の意味も兼ねて、夜通し灯りを絶やさずご遺体を見守っていました。

しかし現代では、仕事帰りにも参列しやすいように、夕方から2時間程度で終わる「半通夜(はんつや)」が一般的になっています。日中の葬儀に参列できない一般の弔問客が、お別れを告げる場としての役割も大きくなっています。

お葬式(葬儀)と告別式の違いとは?宗教儀式と社会的なお別れ

「お葬式」という言葉は、「葬儀」と「告別式」をまとめた総称として使われることが多いですが、厳密には意味が異なります。

葬儀:故人を弔う宗教的な儀式

葬儀は、故人の冥福を祈り、あの世へと導くための宗教的な儀式です。僧侶による読経や引導などがこれにあたります。主に家族や親族など、信仰を共有する人々が中心となって行われます。

告別式:友人や知人がお別れを告げる社会的な儀式

告別式は、友人や知人、会社関係者など、生前お世話になった方々が故人に最後のお別れを告げる社会的な儀式です。焼香や献花などが中心となります。宗教的な意味合いは薄く、故人との最後の対面の場とされています。

現在では、この二つを明確に区別せず、「葬儀・告別式」として同時に続けて行うのが一般的です。

一目でわかる!お通夜・お葬式(葬儀)・告別式の違い早見表

それぞれの違いを分かりやすく表にまとめました。迷った時はここを確認してみてください。

項目 お通夜 お葬式(葬儀・告別式)
目的 故人との最後の夜を過ごし、別れを惜しむ 故人を弔い、社会的なお別れを告げる
時間帯 夕方~夜(18時~19時開始が一般的) 日中(午前中~昼過ぎが一般的)
主な参列者 家族、親族、親しい友人、一般弔問客 家族、親族、特に親しい友人、会社関係者など
服装 略喪服(ダークスーツなど)。
駆けつける意味合いから平服も許容されることがある。
正式な喪服(ブラックスーツなど)

【どっちに行くべき?】関係性で判断!お通夜とお葬式の参列マナー

「結局、自分はお通夜とお葬式、どちらに参列すればいいの?」これは誰もが悩むポイントですよね。ここでは、関係性に応じた参列の判断基準を具体的に解説します。

基本的にはどちらに参列しても良い

結論から言うと、お通夜かお葬式のどちらか一方に参列すれば、失礼にはあたりません。ご自身の都合や故人との関係性を考えて、参列しやすい方を選んで問題ありません。

両方参列するのが最も丁寧な場合とは?

故人への深い弔意を示したい場合は、両方に参列するのが最も丁寧です。特に以下のような場合は、両方に参列することを検討すると良いでしょう。

故人や遺族と特に親しい間柄の場合

家族、親族、恋人、大親友など、故人と非常に親しい間柄だった場合は、お通夜から葬儀・告別式、火葬まで見送るのが一般的です。遺族に寄り添い、支えたいという気持ちの表れにもなります。

大谷
大谷
親友が亡くなった時は、もちろん両方参列しました。少しでも長く側にいてあげたい、家族の力になりたい、という気持ちが自然とそうさせましたね。

「お通夜のみ」参列する場合

近年では、一般の弔問客はお通夜のみに参列するケースが増えています。

一般的な弔問客はこちらが多い

友人、会社の同僚や取引先の方などは、お通夜だけに参列することが多くなっています。これは、夜に行われるお通夜の方が、仕事などを調整しやすいためです。

仕事の都合などで日中の葬儀に参列できない場合

日中に行われる葬儀・告別式は、どうしても仕事などで都合がつかないことが多いですよね。その場合は、お通夜に弔問し、お悔やみの気持ちを伝えましょう。

「お葬式・告別式のみ」参列する場合

もちろん、お葬式・告別式のみの参列も全く問題ありません。

遠方からの参列や、お通夜に間に合わなかった場合

訃報を後から知ったり、遠方に住んでいたりして、どうしてもお通夜に間に合わないケースもあります。その場合は、葬儀・告別式に参列しましょう。

どちらか片方だけの参列は失礼にあたる?

繰り返しになりますが、どちらか片方だけの参列は決して失礼にはあたりません。大切なのは、故人を悼み、遺族を気遣う気持ちです。参列できること自体に意味がありますので、ご自身の状況に合わせて判断してください。

もしどうしても参列できない場合は、弔電を送ったり、後日自宅へ弔問に伺ったりする方法もあります。

ここが違う!服装・香典・持ち物のマナー

お通夜とお葬式では、服装や香典のマナーにも少し違いがあります。知らずに恥をかかないよう、しっかり確認しておきましょう。

【服装】お通夜は「平服」でも大丈夫?

服装は、参列する儀式によって適切なものが異なります。

お通夜の服装マナー:「とりあえず駆けつけた」という意味合い

お通夜は「突然の訃報を聞いて、取り急ぎ駆けつけた」という意味合いがあるため、必ずしも正喪服である必要はありません。ダークスーツや黒・紺・グレーなどの地味な色のワンピースといった「略喪服(平服)」で問題ないとされています。

ただし、仕事帰りにそのまま駆けつける場合などを除き、準備ができるのであれば、黒のスーツやアンサンブルを着用していくのが無難です。

お葬式・告別式の服装マナー:正式な喪服を着用

お葬式・告別式は、故人との最後のお別れをする改まった儀式です。そのため、男女ともに正式な喪服(ブラックスーツ、ブラックフォーマル)を着用するのがマナーです。お通夜と同じ感覚で平服で参列しないように注意しましょう。

【香典】金額の相場や書き方に違いはある?

香典は、お通夜かお葬式のどちらかで一度だけお渡しするのが基本です。両方に参列する場合でも、二度渡す必要はありません。

大谷
大谷
香典を両方で渡すのは「不幸が重なる」ことを連想させるため、マナー違反です。お通夜で渡したら、お葬式では記帳のみ行いましょう。

香典袋の選び方と表書き

香典袋の表書きは、宗教によって異なりますが、仏式の場合、「御霊前」が広く使えます。ただし、浄土真宗などでは亡くなってすぐに仏になると考えられているため「御仏前」を使います。宗派が分からない場合は「御香料」「御香典」と書くのが最も無難です。

お通夜でもお葬式でも、この書き方に違いはありません。

香典の金額相場(両方参列する場合の注意点も)

香典の金額は、故人との関係性やあなたの年齢によって変わります。一般的な相場は以下の通りです。

  • 親・兄弟姉妹: 5万円~10万円
  • 祖父母: 1万円~5万円
  • 親族: 1万円~3万円
  • 友人・知人: 5千円~1万円
  • 会社関係者: 5千円~1万円

もし両方に参列し、通夜振る舞いや食事をいただく場合は、相場の金額に少し上乗せして包むと、より丁寧な心遣いが伝わります。

【持ち物】数珠や袱紗(ふくさ)は必要?

持ち物にも基本的なマナーがあります。

  • 数珠(じゅず):仏式の儀式には持参するのがマナーです。自分の宗派のものがあればそれを使いますが、なければ略式の数珠で構いません。貸し借りはしないようにしましょう。
  • 袱紗(ふくさ):香典袋をそのままカバンやポケットから出すのはマナー違反です。必ず袱紗に包んで持参し、受付で渡す際に取り出します。色は紫や紺、深緑などの寒色系を選びます。
  • ハンカチ:白か黒の無地のものを用意しましょう。

当日の流れはどう違う?お通夜とお葬式の進行

当日の流れを事前に知っておくことで、心に余裕を持って儀式に臨むことができます。一般的な仏式の場合の流れを解説します。

お通夜の一般的な流れ(約1〜2時間)

  1. 受付・着席:少し早めに到着し、受付で記帳し香典を渡します。
  2. 僧侶入場・読経:定刻になると僧侶が入場し、読経が始まります。
  3. 焼香:喪主、親族、一般弔問客の順に焼香を行います。
  4. 喪主挨拶:僧侶が退場した後、喪主から参列者へ挨拶があります。
  5. 通夜振る舞い:儀式後、食事やお酒が振る舞われることがあります。故人を偲ぶ場なので、少しでも箸をつけるのがマナーとされています。

お葬式・告別式の一般的な流れ(約1〜3時間)

  1. 受付・着席:お通夜と同様に受付を済ませ、着席します。
  2. 僧侶入場・読経・弔辞:葬儀が始まり、読経や故人と親しかった人による弔辞の奉読が行われます。
  3. 焼香:お通夜と同じく、順番に焼香をします。
  4. お別れの儀(故人との対面):棺の蓋を開け、お花などを入れて故人との最後のお別れをします。
  5. 出棺:近親者で棺を霊柩車まで運び、火葬場へ向かいます。一般の参列者はここでお見送りとなります。
  6. 火葬・骨上げ:火葬場にて火葬を行い、遺骨を骨壷に納めます。これは基本的に近親者のみで行われます。

お通夜・お葬式に関するよくある質問(Q&A)

最後に、多くの人が疑問に思う点をQ&A形式でまとめました。

Q. 家族葬の場合、お通夜や葬式に参列してもいい?

A. 遺族から直接案内がない限り、参列は控えるのがマナーです。
家族葬は、基本的に家族やごく親しい方のみで静かにお見送りをするためのものです。「ご厚志(香典・供花など)辞退」とされている場合も多いです。弔意を示したい場合は、後日改めてお悔やみの手紙を送るか、遺族に連絡を取ってから弔問に伺うようにしましょう。

Q. お悔やみの言葉は、お通夜と葬式で変えるべき?

A. 基本的に変える必要はありません。
「この度はご愁傷様です」「心よりお悔やみ申し上げます」といった言葉が一般的です。大切なのは、短く、心を込めて伝えることです。長々とした挨拶や、死因を尋ねるなどの行為は避けましょう。

Q. 遅れて到着した場合や、途中で退席することは可能?

A. やむを得ない場合は可能です。ただし、配慮が必要です。
遅れて到着した場合は、会場の係員の指示に従い、静かに後方の席に着きましょう。途中で退席する場合も、読経の最中などを避け、他の参列者の邪魔にならないように静かに出ます。事前に分かっている場合は、受付でその旨を伝えておくとスムーズです。

まとめ

今回は、お通夜とお葬式の違いについて、目的、参列マナー、服装、香典、当日の流れなど、様々な角度から詳しく解説しました。

最後に、この記事の重要なポイントを振り返ってみましょう。

  • お通夜は「故人と過ごす最後の夜」、お葬式は「故人を弔う儀式・社会的なお別れ」という目的の違いがある。
  • 参列はどちらか一方でも問題ない。故人との関係性や自分の都合で判断する。
  • 服装は、お通夜なら略喪服(平服)も可、お葬式は正式な喪服がマナー。
  • 香典は、どちらかで一度だけ渡すのが基本。
  • 大切なのは、形式よりも故人を悼み、遺族を思いやる気持ちです。

突然の訃報は誰にとっても辛く、動揺するものです。しかし、正しい知識とマナーを知っておくことで、落ち着いて故人様とのお別れに向き合うことができます。

この記事が、あなたの不安を少しでも和らげ、心穏やかに故人様をお見送りするための一助となれば幸いです。

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【参考資料】

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【この記事を書いた人】
大谷

「葬式の知恵袋」運営者の大谷です。

私自身の経験から、葬儀に関する不安や疑問を抱える方々の力になりたいと願い、このサイトを立ち上げました。

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※記事の執筆には一部AIを利用しております。AIの回答には間違いが含まれている場合があり、必ずしも正しいとは限りません。重要な情報は確認するようにしてください。誤情報による記事の修正依頼はお問い合わせページよりお願いします。
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