ご夫婦で葬儀に参列することになった時、「どこまで一緒にいればいいの?」「香典は二人でひとつ?」「服装や持ち物に違いはある?」など、様々な疑問が頭をよぎりますよね。
特に普段あまり経験することのない葬儀だからこそ、「失礼があってはいけない」というプレッシャーを感じる方もいらっしゃるでしょう。
この記事では、ご夫婦での葬儀参列における疑問や不安を解消するために、香典の渡し方から焼香のタイミング、服装のマナーまで、具体的な「どこまで」のラインを徹底解説します。
この記事を読めば、いざという時にも迷わず、故人への弔意をしっかりと伝えるためのマナーと知識が身につきます。安心して葬儀に臨むための準備を始めましょう。
夫婦で葬式に参列する際の基本的な考え方とは?
夫婦で葬式に参列する場合、まず基本的な考え方を理解しておくことが大切です。
葬儀は故人を悼み、遺族に寄り添う場です。
夫婦二人で参列することで、より深い弔意を示すことができます。
ただし、二人で行動することで周囲に与える印象や、それぞれが果たすべき役割にも配慮が必要です。
夫婦での参列は原則一緒に行動することが基本
夫婦で参列する場合、受付から焼香、お焼香後の退席まで、基本的に二人で行動するのがマナーです。
これは、夫婦が一つの単位として故人を弔うという意思表示になります。
もちろん、会場の混雑状況や、どちらか一方が遺族との面識が深い場合など、状況によっては一時的に別行動になることもあります。
しかし、基本的には夫婦で固まって行動し、互いに協力し合う姿勢が求められます。

夫と妻、どちらの立場からの参列か考慮する
夫婦で参列する際、故人との関係性が夫と妻のどちらにあるかによって、振る舞いや香典の包み方などが変わる場合があります。
例えば、夫の親族の葬儀であれば、夫が主体となって挨拶や対応を行い、妻はそれをサポートする形が一般的です。
逆に妻の親族の葬儀であれば、妻が主体となります。
どちらの立場からの参列かを事前に確認し、役割分担について話し合っておくとスムーズです。
香典は夫婦でどこまで?金額相場と表書きの書き方
夫婦で葬儀に参列する際に最も悩むのが、香典に関するマナーではないでしょうか。
香典は故人への供養の気持ちを示す大切なものです。
金額相場や表書きの書き方について、詳しく見ていきましょう。
香典は夫婦で「一つ」にまとめるのが一般的
夫婦で葬儀に参列する場合、香典は基本的に一つにまとめるのが一般的です。
これは、夫婦が一つの世帯を構成しているという考え方に基づいています。
受付で渡す際も、夫婦連名で差し出すのがスマートです。
もし別々に包んでしまうと、遺族に余計な手間をかけさせてしまう可能性もありますので注意しましょう。
夫婦での香典金額の相場は?
夫婦での香典金額は、故人との関係性によって異なります。
単独で参列する場合よりも少し多めに包むのが一般的ですが、無理のない範囲で気持ちを表すことが大切です。
以下に一般的な相場をご紹介します。
- 両親、義両親: 5万円~10万円
- 兄弟姉妹、義兄弟姉妹: 3万円~5万円
- 祖父母、義祖父母: 1万円~5万円
- 親戚(叔父叔母など): 1万円~3万円
- 友人・知人: 5千円~1万円
- 会社関係者: 5千円~1万円
香典の表書きと氏名の書き方
夫婦連名で香典を包む場合、表書きにはいくつかの書き方があります。
一般的には、夫の氏名を中央に書き、その左隣に妻の氏名を書くのがマナーとされています。
- 一般的な連名: 中央に夫のフルネーム、その左横に妻の名前のみ
- 連名が長い場合: 夫のフルネームの右下に「外一同」と書き、中袋に全員の名前を記載する
中袋には、包んだ金額と夫婦それぞれの氏名、住所を記載します。
読みやすい楷書で丁寧に書きましょう。
焼香は夫婦でどこまで?タイミングと作法
焼香は故人への最後の供養の儀式です。
夫婦で参列する場合、焼香のタイミングや作法にも配慮が必要です。
夫婦揃って焼香台に進むのが基本
焼香の順番が来たら、夫婦揃って焼香台の前に進むのが基本です。
夫が先に焼香を行い、次に妻が焼香を行います。
焼香後、二人で遺族に一礼し、着席するのが一般的な流れです。

焼香のときは、夫婦で一緒に進んで、まず夫が焼香し、次に妻が焼香しますね。私はいつも妻の横で一礼しています。
焼香の回数は宗派によって異なる
焼香の回数は宗派によって異なります。
故人の宗派が分かれば、それに合わせて焼香回数を変えるのが丁寧です。
しかし、分からなければ、一般的に一回か三回で行うのが無難です。
迷った場合は、前に焼香している人の回数に合わせて行うと良いでしょう。
服装は夫婦でどこまで合わせる?喪服の選び方
夫婦で葬儀に参列する際、服装のマナーも重要です。
喪服の選び方や、どこまで揃えるべきかについて解説します。
男女ともに準礼装が基本
葬儀に参列する際の服装は、男女ともに「準礼装」が基本です。
男性はブラックスーツ、女性はブラックフォーマルがこれにあたります。
ビジネススーツやリクルートスーツは、略礼装となり、親族以外の参列者であれば許容される場合もありますが、できる限り避けるのが望ましいです。
男性の喪服と持ち物
- 喪服: 黒のシングルまたはダブルのブラックスーツ
- ワイシャツ: 白無地
- ネクタイ: 黒無地
- 靴: 黒の革靴(金具のないもの)
- 靴下: 黒
- その他: 黒の手袋、黒のバッグ(持つ場合)
女性の喪服と持ち物
- 喪服: 黒のワンピース、アンサンブル、スーツ
- ストッキング: 黒の薄手
- 靴: 黒のパンプス(ヒールが低く、飾りのないもの)
- バッグ: 黒の布製または革製(金具や光沢の少ないもの)
- アクセサリー: パールのネックレス、イヤリング(一連のもの)
数珠は夫婦でどこまで必要?持ち方とマナー
数珠は仏式葬儀において大切な仏具の一つです。
夫婦で参列する場合、それぞれが数珠を持つべきか、持ち方やマナーについて確認しましょう。
数珠は一人一本が基本
数珠は、宗派に関わらず、一人につき一本持つのが基本です。
夫婦で参列する場合でも、それぞれが自分の数珠を用意するのがマナーとされています。
共有することは避けましょう。
数珠の持ち方と使い方
数珠の持ち方は宗派によって異なりますが、一般的には合掌する際に左手にかけたり、両手で挟むように持つのが作法です。
焼香時以外は、数珠袋に入れて静かに持っておくのが良いでしょう。
供物・供花は夫婦でどこまで?連名で贈る際の注意点
故人への供養の気持ちを表す供物や供花。
夫婦で贈る場合、どのように手配すれば良いのでしょうか。
夫婦連名で贈るのが一般的
供物や供花は、香典と同様に夫婦連名で贈るのが一般的です。
連名にする場合は、夫の氏名を右に、妻の氏名を左に書きます。
もしスペースが限られている場合は、「〇〇家一同」や代表者名で贈ることもあります。
供物・供花の選び方と注意点
供物としては、お菓子や果物、缶詰などが一般的です。
供花は、菊やユリ、カーネーションなど、白を基調としたものが多く選ばれます。
生花を贈る場合は、事前に葬儀社や遺族に確認し、持ち込みが可能か、希望する花があるかなどを確認するとスムーズです。
夫婦で葬式に参列する際のその他のマナーと注意点
香典や服装、焼香以外にも、夫婦で葬儀に参列する際に気をつけたいマナーがあります。
トラブルを避けるためにも、事前に確認しておきましょう。
携帯電話の使用は控える
葬儀中は、携帯電話の電源を切るか、マナーモードに設定し、使用は控えましょう。
緊急の連絡以外での通話はもちろん、スマートフォンの操作も控えるのがマナーです。
故人への敬意と、厳粛な雰囲気を乱さない配慮が求められます。
私語は慎む
会場内では、必要最低限の会話に留め、私語は慎みましょう。
特に、久しぶりに会う親戚や知人との会話は、会場の外に出て行うなど配慮が必要です。
遺族の感情を尊重し、静かに故人を偲ぶ姿勢が大切です。
小さなお子さんと参列する場合の配慮
小さなお子さんを連れて参列する場合は、特に注意が必要です。
ぐずってしまったり、大きな声を出してしまったりすることがないよう、飽きさせない工夫をしたり、必要であれば一時的に会場の外に出るなど、周囲への配慮を忘れないようにしましょう。
事前に託児サービスがあるか、休憩できるスペースがあるかなどを確認しておくのも良いでしょう。
緊急時に備える!葬式に夫婦で参列する際の事前準備
いざという時に慌てないためにも、夫婦で葬儀に参列する際の事前準備は非常に重要です。
確認しておくべきことをリストアップしました。
訃報連絡の確認
訃報連絡を受けたら、以下の点を確認しましょう。
- 故人との関係性: 夫からか妻からか、血縁関係はどうか
- 葬儀形式: 家族葬、一般葬、一日葬など
- 日時と場所: 通夜、告別式の詳細
- 宗派: 香典の書き方や焼香の回数に関わるため
- 供物・供花の辞退の有無: 遺族の意向を確認
喪服や持ち物の準備
慌てて準備することがないよう、日頃から喪服や必要な小物を準備しておきましょう。
夫婦それぞれの喪服のサイズが合っているか、汚れがないかなども確認しておくと安心です。
いざという時に備えて、必要なものが揃っているかリストアップしておくのもおすすめです。
遠方からの参列!交通手段や宿泊は夫婦でどこまで決める?
遠方から葬儀に参列する場合、交通手段や宿泊の手配も必要になります。
夫婦で協力して計画を進めましょう。
交通手段と宿泊先の手配
遠方からの参列の場合は、早めに交通手段(新幹線、飛行機など)と宿泊先の手配を行いましょう。
特に週末や連休、年末年始などは混み合うため、早めの予約が必須です。
葬儀会場からのアクセスが良い場所を選ぶと、移動の負担が軽減されます。
移動時間や費用を考慮した計画
移動時間や費用を考慮し、無理のない計画を立てることが大切です。
夫婦で相談し、どちらが手配を担当するか、費用はどのように分担するかなどを決めておくとスムーズです。

葬儀後の対応は夫婦でどこまで行う?お礼と連絡の仕方
葬儀後も、遺族へのお礼や連絡など、夫婦で協力して行うべきことがいくつかあります。
弔電や供物・供花へのお礼
弔電や供物、供花を贈った場合は、後日、遺族からお礼の連絡があるでしょう。
受け取ったら、返礼品の有無にかかわらず、丁寧にお礼を伝えるのがマナーです。
電話や手紙、メールなど、適切な方法で連絡しましょう。
忌明けの挨拶や訪問
故人との関係性が深い場合は、忌明け(四十九日法要後)に、夫婦で改めて挨拶に伺ったり、お悔やみの言葉を伝えたりすることもあります。
遺族の状況を考慮し、無理のない範囲で対応しましょう。
まとめ
ご夫婦で葬儀に参列する際、「どこまで」一緒にいるべきか、どこまで同じにするべきか、といった疑問は尽きませんよね。
しかし、今回の記事でご紹介したように、香典は一つにまとめる、焼香は夫婦揃って行う、服装は男女ともに準礼装が基本、数珠は一人一本用意するなど、基本的なマナーを押さえておけば、安心して故人への弔意を示すことができます。
最も大切なのは、故人を偲び、遺族に寄り添う気持ちです。
マナーに不安を感じたときは、この記事を参考に、夫婦で協力して対応してくださいね。
事前に準備を整え、心のこもったお見送りができるよう願っています。
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