大切な人との最期のお別れとなるお葬式。
準備で忙しい中、ご自身の身だしなみ、特に髪型で悩んでいませんか？
「ロングヘアだとどうすればいいの？」「不器用だから簡単にできる髪型が知りたい」「シニヨンって難しそう…」そんな不安を感じている方も多いのではないでしょうか。
ご安心ください。
この記事では、お葬式にふさわしいロングヘアの髪型の中でも、誰でも簡単にできるシニヨンのやり方を中心に、具体的な手順を写真や図解を交えながら詳しく解説します。
また、髪飾りの選び方や、葬儀の場でのマナー、急な参列でも慌てないための準備など、あなたの疑問や不安を解消し、安心して故人を見送れるよう、網羅的にサポートします。
この記事を読めば、不器用さんでも上品で美しいお葬式ヘアが簡単に完成し、故人への最後の敬意を表すことができるでしょう。
お葬式の髪型、ロングヘアの基本マナーとは？
お葬式に参列する際の髪型には、故人やご遺族への配慮を示すための基本的なマナーがあります。
特にロングヘアの場合、その長さゆえに「どうすればいいの？」と悩む方も少なくありません。
ここでは、まず押さえておくべき基本マナーについて解説します。
清潔感を保つことの重要性
お葬式では、何よりも清潔感が大切です。
髪の毛がまとまっていないとだらしない印象を与えてしまうため、きちんと整える必要があります。
- 寝ぐせや絡まりをなくす
- フケや汚れがないか確認する
- 整髪料は控えめに、香りのないものを選ぶ
派手な髪色や髪型は避ける
故人を偲び、静かに見送る場ですので、派手な印象を与える髪色や髪型は避けましょう。
明るすぎる髪色は、一時的に黒染めスプレーなどで対応することも検討してください。
- 過度なパーマやボリュームは控える
- 複雑な編み込みや、目立つアレンジは避ける
【簡単】お葬式向けロングヘアの定番「シニヨン」のやり方
ロングヘアのお葬式髪型として最もふさわしく、そして簡単にできるのが「シニヨン」です。
首元がすっきりとまとまり、上品で清潔感のある印象を与えます。
ここでは、不器用な方でもできる簡単なシニヨンの作り方を2つご紹介します。
くるりんぱで簡単！上品シニヨン
くるりんぱを使うことで、複雑なテクニックなしに、きれいなシニヨンが作れます。
「不器用だから無理」と諦めていた方も、ぜひ試してみてください。
用意するもの
- ヘアゴム：2〜3本（髪色に近いものがベスト）
- Uピンまたはアメピン：数本
- ヘアネット（必要であれば）
- ヘアスプレー（まとめにくい場合）
くるりんぱシニヨンの手順
- 髪全体を低い位置で一つに結びます。
耳より下の位置でまとめるのがポイントです。
- 結んだ毛束の根元を少しゆるめ、結び目の上を左右に分け、できた隙間に毛束を通します（くるりんぱ）。
- くるりんぱした毛束をさらに三つ編みにします。
このとき、三つ編みはきつく編みすぎず、少しゆるめに編むと、後でまとめやすくなります。
- 編み終わった三つ編みを、くるりんぱの結び目に沿って内側に丸めるように巻きつけます。
ドーナツ状になるように意識すると、きれいに仕上がります。
- 巻きつけた毛束をUピンやアメピンでしっかり固定します。
崩れないように、複数箇所を留めるのがおすすめです。
- 飛び出している後れ毛があれば、ピンで留めるか、ヘアスプレーで整えます。
お団子シニヨンでシンプルにまとめる方法
よりシンプルに、手早く済ませたい方におすすめなのが、お団子ベースのシニヨンです。
慣れてしまえば、数分で完成します。
用意するもの
- ヘアゴム：1〜2本
- Uピンまたはアメピン：数本
お団子シニヨンの手順
- 髪全体を低い位置で一つに結びます。
結び目の位置は、お好みで襟足より少し上でも構いませんが、高すぎないように注意しましょう。
- 結んだ毛束をねじりながら根元に巻きつけ、お団子を作ります。
毛束が長い場合は、二重に巻きつけると安定します。
- お団子の毛先をゴムの中に通し、しっかりと固定します。
- 飛び出している毛があれば、Uピンやアメピンで内側に留めます。
特に襟足の毛は、丁寧に処理しましょう。
自分でできる！ロングヘアのすっきりまとめ髪アレンジ
シニヨン以外にも、ロングヘアをすっきりとまとめるアレンジはいくつかあります。
ここでは、お葬式の場にふさわしい、比較的簡単なアレンジをご紹介します。
夜会巻き風アレンジで落ち着いた印象に
夜会巻きは上品で知的な印象を与えるため、お葬式にも適しています。
慣れるまでは少し難しいかもしれませんが、コツをつかめば意外と簡単です。
用意するもの
- ヘアゴム：1本
- Uピンまたはアメピン：数本
- 夜会巻きコーム（あれば）
夜会巻き風アレンジの手順
- 髪全体を後頭部の低い位置で一つにまとめます。
- まとめた毛束を、下から上にねじり上げます。
このとき、頭の形に沿うようにきつくねじると、崩れにくくなります。
- ねじり上げた毛束を、さらに内側に折り込み、根元に沿わせます。
髪の量が多い場合は、何度か折り返してボリュームを調整してください。
- 折り込んだ毛束をUピンやアメピンでしっかりと固定します。
夜会巻きコームを使うと、より簡単に固定できます。
- 全体を整え、後れ毛がないか確認します。
ハーフアップはマナー違反？注意点
「ハーフアップはダメなの？」と疑問に思う方もいるかもしれません。
厳密にはマナー違反ではありませんが、お葬式の場では避けるのが無難です。
どうしても髪を全てまとめるのが難しい場合は、以下の点に注意してください。
- 結ぶ位置は極力低い位置にする
- サイドの髪も耳にかけるなどしてすっきりと見せる
- 髪飾りはつけない
お葬式でNGな髪型と髪飾り、持ち物リスト
お葬式では、故人への敬意を表すためにも、避けるべき髪型や髪飾りがあります。
また、いざという時に困らないための持ち物についても確認しておきましょう。
避けるべき髪型
以下の髪型は、お葬式の場にはふさわしくありません。
- ポニーテール、ツインテールなど、カジュアルな印象を与える髪型
- 高すぎる位置でまとめた髪型（お団子含む）
- 過度な巻き髪やストレートすぎる髪型（自然な状態が望ましい）
- 前髪が長すぎて顔にかかる、または目にかかる髪型
避けるべき髪飾り
基本的に、髪飾りはつけないのがマナーです。
もしつける場合でも、以下の点に注意してください。
- 派手な色やデザインのものは避ける
- 光沢のある素材や、キラキラしたものは避ける
- 造花やリボンなども避ける
- シュシュやバレッタはシンプルな黒いものを選ぶ
いざという時のための持ち物リスト
急な訃報でも慌てないように、日頃から用意しておきたいものをリストアップしました。
- 黒色のヘアゴム
- Uピン、アメピン
- ヘアスプレー（無香料のもの）
- 黒染めスプレー（髪色が明るい場合）
- 手鏡
急な訃報でも慌てない！前日までにできる準備
突然の訃報は精神的にも動揺しますよね。
しかし、前日までにできる準備をしておけば、当日の慌ただしさを少しでも軽減できます。
髪のコンディションを整える
前日にはシャンプーをして髪を清潔な状態にし、しっかり乾かしておきましょう。
寝ぐせがつかないように、きちんとブローしておくことも大切です。
まとめる練習をしておく
もし時間に余裕があれば、事前にシニヨンなどのまとめ髪の練習をしておくことをおすすめします。
特に不器用だと感じる方は、一度試しておくだけで当日の安心感が違います。
服装や持ち物の確認
髪型だけでなく、喪服の準備や、香典、数珠などの持ち物も前日までに確認しておきましょう。
当日は、これらの準備に時間が取られないよう、早めに済ませておくことが大切です。
年齢別・髪の長さ別のシニヨンアレンジ例
同じシニヨンでも、年齢や髪の長さによって似合うアレンジや注意点が異なります。
ここでは、それぞれのケースに合わせたシニヨンアレンジのポイントをご紹介します。
20代〜30代向け：若々しすぎない上品さ
若々しさを保ちつつも、お葬式の場にふさわしい落ち着きを出すことがポイントです。
- 低い位置でのシニヨン：首元がすっきり見え、上品な印象になります。
- くるりんぱを活用：こなれ感を出しつつ、清潔感を保てます。
- 後れ毛は最小限に：顔まわりの後れ毛は、全てすっきりとまとめるのが望ましいです。
40代〜50代向け：落ち着きとエレガンス
大人の女性にふさわしい、落ち着きとエレガンスを意識したシニヨンがおすすめです。
- シンプルなまとめ髪：過度な装飾は避け、シンプルで洗練された印象に。
- 髪のツヤを出す：ヘアオイルなどで、髪に自然なツヤを与えることで、上品さが増します。
- バレッタやネットの活用：まとめにくい場合は、目立たない黒色のバレッタやヘアネットを活用しましょう。
セミロングでもできるシニヨンアレンジ
ロングヘアほど長さはないけれど、シニヨンに挑戦したいセミロングの方もいるでしょう。
セミロングの場合、毛先をしっかりまとめる工夫が必要です。
- 低い位置でのお団子：襟足に近い位置で小さめのお団子を作り、ピンでしっかりと固定します。
- ねじり編み込みシニヨン：サイドから髪をねじりながら後ろでまとめ、ピンで留める方法も有効です。
ヘアケア用品の選び方と使用の注意点
お葬式の場では、ヘアケア用品の選び方にも配慮が必要です。
香りの強いものや、ツヤが出すぎるものは避けましょう。
香りのないヘアスプレーやワックスを選ぶ
整髪料は、無香料のものが基本です。
香水のように強い香りがするものは、周りの方への配慮に欠けます。
- ハードスプレー：髪をしっかりと固定したい場合に。
- ソフトワックス：毛先のパサつきを抑え、まとまりを良くしたい場合に。
ツヤ出しスプレーは控えめに
過度なツヤ出しスプレーは、光が反射して目立ってしまう可能性があります。
あくまで自然なツヤを意識し、少量にとどめましょう。
白髪染めスプレーの一時的な活用
急な訃報で白髪が気になる場合、一時的な白髪染めスプレーを活用するのも一つの手です。
黒や暗めのブラウンを選び、ムラにならないように塗布しましょう。
葬儀の種類と髪型の関係性
お葬式といっても、葬儀の種類によって雰囲気やマナーの厳しさが異なる場合があります。
ここでは、一般的な葬儀の種類と髪型の関係性について解説します。
家族葬における髪型の自由度
家族葬は、近親者のみで行われることが多いため、一般葬に比べて形式にとらわれない傾向があります。
しかし、だからといってカジュアルすぎる髪型は避けるべきです。
- 基本的なマナーは守る：清潔感を保ち、派手な髪型は避けるという基本は変わりません。
- 過度なフォーマルさは不要：厳格な夜会巻きでなくても、シンプルなシニヨンで十分です。
一般葬における髪型の厳格さ
一般葬は、会社関係者や友人など、故人と関わりのあった多くの人が参列する場です。
そのため、より厳格なマナーが求められます。
- シニヨンや夜会巻きが基本：お辞儀をした際に髪が乱れないよう、しっかりとまとめることが重要です。
- 後れ毛は厳禁：顔周りや襟足の後れ毛は、全てピンで留めるなどして完璧に整えましょう。
その他宗派による違いはある？
宗派によって髪型に特段の違いがあるわけではありません。
しかし、一部の宗派では髪飾りに関する独自の考え方がある場合も稀にあります。
もし不安な場合は、事前に葬儀社やご遺族に確認することをおすすめします。
お葬式後の髪型ケアとリフレッシュ
お葬式は、心身ともに疲れが溜まるものです。
故人を偲び、見送った後は、ご自身のケアも大切にしましょう。
髪へのダメージケア
長時間まとめ髪にしていたり、整髪料を使ったりすることで、髪に負担がかかることがあります。
- 丁寧にシャンプーをする：整髪料をしっかり洗い流しましょう。
- トリートメントやヘアパックで保湿：ダメージを受けた髪を優しくケアします。
- 頭皮マッサージ：血行促進を促し、リラックス効果も期待できます。
心身のリフレッシュ方法
お葬式の疲れは、見た目以上に心に負担をかけています。
無理をせず、ご自身を労わってあげてください。
- 温かい湯船に浸かる：アロマオイルなどを垂らすと、よりリラックスできます。
- ゆっくりと休息を取る：睡眠は心身の回復に欠かせません。
- 好きな音楽を聴く、本を読むなど、気分転換になることをする
【Q&A】お葬式の髪型に関するよくある質問
ここでは、お葬式の髪型について、よくある疑問にお答えします。
前髪が長い場合の対処法は？
前髪が長い場合は、顔にかからないようにピンで留めるか、サイドに流して耳にかけるなどしてすっきりとまとめましょう。
目に触れるような長さは避けてください。
お団子ヘアはNG？
高い位置でのお団子ヘアは、カジュアルな印象を与えるためNGです。
低い位置で、襟足に近い場所でまとめるシニヨンであれば問題ありません。
ヘアアクセサリーはつけてもいい？
基本的に、ヘアアクセサリーはつけないのがマナーです。
もしつける場合でも、黒色のシンプルなヘアゴムや、目立たないUピン、アメピンに留めましょう。
装飾的なバレッタやシュシュ、造花などは避けてください。
髪の色が明るい場合はどうすればいい？
明るすぎる髪色の場合、一時的に黒染めスプレーで対応することを検討してください。
ドラッグストアなどで手軽に購入できます。
まとめ
お葬式という大切な場では、故人への敬意とご遺族への配慮を示すためにも、身だしなみ、特に髪型は重要な要素となります。
ロングヘアの方でも、本記事でご紹介した「シニヨン」は、上品で清潔感があり、しかも簡単にできる最適解です。
くるりんぱやお団子を応用すれば、不器用な方でも美しいまとめ髪が完成します。
改めて、お葬式でのロングヘアのポイントをまとめます。
- 基本は清潔感とシンプルなまとめ髪
- シニヨンは最もおすすめの髪型
- 派手な髪飾りや明るい髪色は避ける
- 急な訃報でも慌てないよう、事前準備が大切
大切な故人を見送る最後の時間。
この記事が、あなたの不安を少しでも和らげ、安心して故人との別れに向き合える一助となれば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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