大切な方の葬儀に参列する際、服装のマナーには細心の注意を払いますよね。
特に小物であるブローチは、普段使いのものが多く、「葬式に付けていっても大丈夫かな?」と悩む方も少なくありません。
この記事では、葬式でのブローチに関するマナーを徹底解説します。
どのようなブローチがNGなのか、どんなブローチなら安心して着用できるのか、具体的な選び方までご紹介しますので、ぜひ最後までお読みください。
この記事を読めば、あなたの疑問が解消され、葬儀にふさわしい装いで故人様をお見送りできるようになりますよ。
葬式でブローチはつけてもいい?基本マナー
まず、葬儀におけるブローチの着用は、基本的に「控えるのが無難」とされています。
しかし、全くつけてはいけないというわけではありません。
重要なのは、故人様への敬意と、厳粛な場にふさわしい慎ましい装いを心がけることです。

ブローチを着用する際は、以下の基本マナーを念頭に置いて選びましょう。
「悲しみを表す」装いを意識することが大切です。
葬儀・お通夜におけるブローチの適切な選び方
もしブローチを着用するなら、以下の点に注意して選びましょう。
- 色:黒、または非常に濃いグレーが適切です。
- 素材:光沢のないマットな質感のものが望ましいです。布製や木製など、天然素材も良いでしょう。
- デザイン:シンプルで小ぶりなものを選びます。派手な装飾や、動物のモチーフなどは避けてください。
- 石:真珠(パール)であれば許容される場合がありますが、一粒で小ぶりのものに限ります。輝きの強いダイヤモンドなどはNGです。
特に真珠は「涙」を象徴するとも言われ、弔事の席で唯一許される宝石とされています。

これはNG!葬式にふさわしくないブローチの特徴
葬儀という厳粛な場では、避けるべきブローチの特徴があります。
知らずに着用してしまい、恥ずかしい思いをしないよう、しっかりと確認しておきましょう。
光り物や派手なブローチは絶対にNG
故人様やご遺族への配慮として、光り輝くものや、装飾が派手なブローチは厳禁です。
- 金属製で光沢のあるもの:ゴールドやシルバーなど、輝きが強い金属は避けてください。
- 宝石やラインストーンがちりばめられたもの:ダイヤモンド、ルビー、サファイアなど、光を反射する宝石は不適切です。
- 色鮮やかなもの:赤、青、黄色など、明るく派手な色のブローチは避けましょう。
- 大きすぎるもの:胸元で主張しすぎる大きなブローチは、慎ましさに欠けます。
- 華美なデザイン:花や蝶、動物など、お祝い事を連想させるようなデザインは避けましょう。
キャラクターものやカジュアルなブローチも避けよう
近年、様々なデザインのブローチが販売されていますが、葬儀の場にはふさわしくないものも多数あります。
- キャラクターモチーフ:アニメや漫画のキャラクター、可愛らしい動物のモチーフなどは、フォーマルな場に不適切です。
- カジュアルな素材:プラスチックやフェルトなど、普段使いのカジュアルな素材で作られたブローチは避けましょう。
- ブランドロゴが大きく入ったもの:ブランドのロゴが目立つデザインは、品の良さに欠ける場合があります。
あくまで、故人様を悼む気持ちが第一です。
個人的な趣味の範疇に留まるものは、着用を控えましょう。

真珠のブローチなら大丈夫?具体的な選び方
前述の通り、真珠(パール)のブローチは、弔事の席で唯一許容されるアクセサリーの一つです。
しかし、真珠であれば何でも良いというわけではありません。
「じゃあ、どんな真珠のブローチなら大丈夫なの?」と思われた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ここでは、葬儀にふさわしい真珠のブローチの具体的な選び方について詳しく解説します。
弔事用パールの条件
弔事用のパールには、いくつかの条件があります。
- 色:白、またはグレー、黒系の真珠が適しています。
- 形:丸い形状が一般的です。バロックパールなど、いびつな形は避けるのが無難です。
- 大きさ:7mm~8mm程度の小ぶりなものが望ましいです。大きすぎると華美に見えてしまいます。
- デザイン:一粒パールが基本です。複数のパールがあしらわれているものや、デザインが凝っているものは避けてください。
- 台座:真珠を留める金属部分は、目立たないシルバーカラーや、真珠の色と同系色のものが良いでしょう。ゴールドは避けるべきです。
真珠のネックレスとセットで着用する場合は、全体のバランスも考慮しましょう。
真珠のブローチを着用する際の注意点
真珠のブローチを着用する際も、いくつかの注意点があります。
- 全体のバランス:ブローチだけでなく、ネックレスやイヤリングなど、他のアクセサリーとのバランスも重要です。全てが真珠で揃っていると、逆に華美に見えてしまうこともあります。基本的には、ネックレスかブローチのどちらか一つにするのが最も無難です。
- 位置:ブローチは、胸元の左側、または中央やや左寄りに、鎖骨の下あたりに付けるのが一般的です。
- 光沢:真珠自体が持つ自然な光沢は問題ありませんが、過度に光沢があるものや、きらびやかな装飾が施されているものは避けましょう。
もし迷ったら、「何もつけない」という選択肢も常に頭に入れておきましょう。
それが最も失礼にあたらないからです。

葬式におけるその他のアクセサリーマナー
ブローチ以外にも、葬儀で身につけるアクセサリーにはマナーがあります。
総合的な装いを考える上で、こちらも確認しておきましょう。
ネックレス・イヤリング(ピアス)のマナー
- ネックレス:基本的には真珠の一連ネックレスのみが許容されます。二連や三連のものは「不幸が重なる」ことを連想させるためNGです。長さは鎖骨にかかる程度のショートタイプが適しています。
- イヤリング(ピアス):真珠の一粒タイプが基本です。揺れるタイプや大ぶりのものは避けましょう。
指輪・腕時計のマナー
- 指輪:結婚指輪以外は外すのがマナーです。華美なファッションリングは避けましょう。
- 腕時計:派手なデザインや高価なものは避け、シンプルな革ベルトの腕時計が良いでしょう。デジタル時計やスマートウォッチも、控えめなデザインであれば問題ありません。
全体的に、「シンプル」「控えめ」「光沢がない」がキーワードになります。
故人様への哀悼の意を表すために、装飾品はできるだけ慎ましくすることが重要です。

まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は、葬式でのブローチのマナーについて、NGな例と適切な選び方を中心に解説しました。
重要なポイントをもう一度確認しましょう。
- 葬式でのブローチ着用は、基本的に控えるのが無難です。
- もし着用するなら、黒や濃いグレーの、光沢のない小ぶりでシンプルなデザインを選びましょう。
- 真珠(パール)の一粒ブローチは許容される場合がありますが、控えめなものを選びましょう。
- 光り物、派手なデザイン、カジュアルな素材のブローチは絶対にNGです。
故人様への敬意と、厳粛な場にふさわしい慎ましい装いを心がけることが何よりも大切です。
この記事が、あなたが葬儀に参列する際の不安を解消し、安心して故人様をお見送りするための一助となれば幸いです。
これで、どんな葬式にも自信を持って参列できますね。
もし、急な葬儀で準備が間に合わない場合は、フォーマルアクセサリーのレンタルサービスや、弔事用の真珠アクセサリーを扱うオンラインストアも活用を検討してみてください。慌てずに準備を進めることができますよ。
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