大切な方の葬儀に参列する際、服装だけでなく髪型も重要なマナーの一つです。
特に男性の場合、「オールバックは避けるべきなのだろうか」「どのような髪型が失礼にあたらないのか」といった疑問を抱く方もいらっしゃるのではないでしょうか。
このページでは、葬儀の場にふさわしい男性の髪型について、基本マナーからセットのコツ、さらにはオールバックの是非まで、詳しく解説していきます。
故人への敬意を表し、ご遺族に配慮した身だしなみを整えるための一助となれば幸いです。
葬式での髪型、男性の基本マナーとは

葬式の知恵袋・イメージ
葬儀という厳粛な場では、派手さや個性を主張する髪型は避け、故人やご遺族への配慮を最優先に考える必要があります。
基本となるのは、「清潔感」と「控えめ」であることです。
髪の色、長さ、スタイルに関わらず、この2点を意識することで、失礼のない髪型に整えることができます。
葬儀にふさわしい清潔感のある髪型
最も大切なのは、清潔感です。
髪はしっかり洗い、フケや汚れがない状態にしましょう。
寝癖などもきちんと直し、整髪料を使う場合は、ツヤが出すぎないマットな質感のものや、無香料のものを選ぶのが望ましいです。

私も以前、急な訃報で整髪料をどうしようか迷った経験があります。結局、いつも使っている香りのないワックスを選びました。
お辞儀をした際に髪が顔にかからないよう、短髪の場合は全体をすっきりと、長髪の場合はまとめて留めるなどの工夫が必要です。
避けるべき髪型と注意点
葬儀の場では、以下のような髪型は避けるべきとされています。
- 派手なカラーリング: 明るすぎる髪色や、メッシュ、グラデーションなど、個性を主張するカラーは控えましょう。
- 過度なパーマ: 強すぎるパーマやアフロヘアなど、ボリュームが出すぎるスタイルは避けるべきです。
- 奇抜なスタイル: モヒカンやツーブロックで極端な刈り上げがあるなど、流行を追った奇抜なスタイルは不適切です。
- 長い前髪: 目にかかるような長い前髪は、だらしない印象を与えるため、横に流すか、上げるなどして整えましょう。
また、整髪料のつけすぎも注意が必要です。
ツヤが出すぎたり、香りが強すぎたりするものは避け、あくまで自然にまとめる程度にとどめましょう。
オールバックは葬式に不適切?判断基準とセットのコツ

葬式の知恵袋・イメージ
「オールバック」と一言で言っても、そのスタイルは様々です。
清潔感があり、きちんと整えられたオールバックであれば、必ずしも不適切というわけではありません。
しかし、一歩間違えると派手な印象を与えかねないため、注意が必要です。
オールバックの印象と葬儀での許容範囲
オールバックは、きちんとセットされていれば清潔感があり、誠実な印象を与えることができます。
特に、額がしっかりと見え、顔全体が明るく見えるスタイルは好印象です。
しかし、以下のようなオールバックは避けるべきでしょう。
- 過度なツヤ: ジェルなどでテカテカに光るようなオールバックは、華美な印象を与え、葬儀の場にはふさわしくありません。
- 不自然な立ち上がり: 髪を必要以上に高く立たせたオールバックは、目立ちすぎてしまいがちです。
- 乱れた毛先: きちんとまとまっておらず、毛先が遊んでいるようなオールバックは、だらしない印象を与えます。
要は、ビジネスシーンでも通用するような、控えめで上品なオールバックであれば問題ない、と考えることができます。
好印象を与えるオールバックのセット方法
葬儀の場で好印象を与えるオールバックに仕上げるには、以下のポイントに注意しましょう。
- 髪を濡らす: 事前に髪全体を軽く濡らし、寝癖などをリらしておきます。
- 整髪料は少量: 無香料のマットなワックスや、セット力はありつつもツヤが出すぎないバームなどを少量手に取り、よく伸ばします。
- 根元からなじませる: 髪の表面だけでなく、根元から毛先に向かって均一になじませるようにします。
- 手ぐしで整える: 粗目のコームか手ぐしで、前髪から後ろに向かってとかしつけます。この際、ぴっちりとさせすぎず、自然な流れを意識します。
- サイドを抑える: サイドの髪は広がりやすいので、しっかりと耳にかけたり、タイトに抑えたりして、すっきりとさせましょう。
- スプレーでキープ: 最後に、キープ力のある無香料のヘアスプレーを軽くかけると、崩れにくくなります。

私がオールバックにする際は、少しウェットな質感のワックスを使いますが、つけすぎるとベタつくので、本当に少量だけ意識しています。
髪の長さ別の葬式向けヘアスタイル

葬式の知恵袋・イメージ
男性の髪の長さは様々ですが、それぞれの長さに応じて、葬儀にふさわしい整え方があります。
短髪・ベリーショートの男性におすすめの髪型
短髪やベリーショートの場合、基本的にはそのままの状態でも清潔感があれば問題ありません。
- ワックスで整える: 全体に軽くワックスをなじませ、毛先の方向を整えるだけでも清潔感が出ます。
- おでこを出す: 前髪が眉にかかる場合は、少し上げておでこを出すと、よりすっきりとした印象になります。
- サイドをタイトに: サイドの髪が膨らみやすい場合は、耳周りを抑えるようにセットすると良いでしょう。
ミディアム・長髪の男性の葬式でのセット術
ミディアムや長髪の場合は、顔周りの髪が邪魔にならないよう、きちんとまとめることが重要です。
- オールバック・センターパート: 前髪を上げてオールバックにしたり、センターで分けてサイドに流したりして、顔周りをすっきり見せます。
- 耳にかける: サイドの髪が長い場合は、耳にかけることで清潔感を保てます。
- 結ぶ(ポニーテール・ハーフアップ): 後ろで一つに結ぶポニーテールや、ハーフアップも選択肢の一つです。この際、ゴムやピンは黒や茶色など目立たないものを選び、きっちりと結びましょう。だらしない印象にならないよう、毛先までまとめることが大切です。
- 三つ編み・編み込みは避ける: ファッション性が高いとされる三つ編みや編み込みは、葬儀の場には不適切です。

私の友人は長髪ですが、葬儀ではきっちりと低い位置で一つに結んで参列していました。そうすることで、とても誠実な印象に見えましたよ。
薄毛でも大丈夫!葬式で失礼のない髪型

葬式の知恵袋・イメージ
薄毛にお悩みの方も、葬儀にふさわしい髪型に整えることは可能です。
無理に隠そうとせず、自然で清潔感のあるスタイルを心がけましょう。
薄毛を目立たせない自然なスタイリング
- 短めにカット: 全体を短めにカットすることで、薄毛が目立ちにくくなります。
- サイドとバックをすっきりと: サイドやバックを短く刈り上げることで、全体的にすっきりとした印象を与え、トップの薄毛を目立たなくさせる効果があります。
- トップは残して自然に: 薄い部分を無理に隠そうとせず、残っている髪を自然な形でセットします。ワックスなどで軽く立ち上げたり、横に流したりして、自然なボリューム感を出すのがポイントです。
- 分け目をつけすぎない: きっちりとした分け目は、地肌を目立たせてしまう可能性があるため、避けた方が無難です。
- 増毛スプレーやパウダー: 市販の増毛スプレーやパウダーを使用することも有効です。しかし、つけすぎると不自然になったり、雨などで落ちてしまったりする可能性もあるため、事前に試しておくことをおすすめします。
ウィッグ使用の注意点
医療用などで日常的にウィッグを使用している方もいらっしゃるかと思います。
葬儀の場でウィッグを使用する際は、以下の点に注意しましょう。
- 自然な色・形: 地毛に近い色や、自然なボリュームのウィッグを選びましょう。派手なものや、普段使い慣れていない派手なウィッグは避けるべきです。
- ズレないように固定: お辞儀をする際などにズレてしまわないよう、しっかりと固定されているか確認しましょう。
- 事前に試着: 事前に装着して、全体のバランスを確認しておくことをお勧めします。

薄毛が気になる友人もいますが、彼が葬儀の際に短く整えていた髪型は、とても自然で好印象でした。無理に隠すよりも、清潔感を優先するのが大切ですね。
まとめ

葬式の知恵袋・イメージ
葬儀における男性の髪型は、「故人への敬意」と「ご遺族への配慮」を示す大切な要素です。
清潔感があり、控えめな印象を与えることが最も重要であり、オールバックもツヤを抑え、自然にまとまっていれば問題ありません。
髪の長さや薄毛など、個々の状況に合わせて工夫することで、誰もが葬儀の場にふさわしい身だしなみを整えることができます。
この情報が、皆様の不安を少しでも解消し、安心して故人をお見送りするための参考となれば幸いです。
【関連記事】
- 葬式の類語を徹底解説!場面に合わせた言葉選びのコツ
- 葬式のでしゃばりは避けたい!嫌われる行動例とスマートな振る舞い方
- 葬式で塩をまく理由は?お清めの意味と正しい作法を解説
- 葬式のヒールは7cmでも大丈夫?女性の靴マナーを徹底解説
- 【葬式の席順】嫁はどこに座る?親族席でのマナーと正しい位置
【参考資料】